規制当局から規制項目の承認の通知を受け取った後に、ライフサイクルユーザアクションを使用して、レジストレーションデータの更新、関連する登録詳細レコードを追加または更新を行うことができます。登録済み詳細の管理ウィザード内で、対象となるデータ更新を個別にまたは一括して行うことができるため、対象のレジストレーションレコードにしか変更の影響が及びません。
登録済み詳細の管理ウィザードを使用して、医薬品、医療機器、有効成分 (原薬)、および製造施設のレジストレーションに関する情報を追加または更新することができます。
Note: この機能は、RIM Registrations Vault でのみ使用できます。管理者は、ユーザが使用できるように事前にこの機能を設定しておく必要があります。
登録済み詳細について
登録済み詳細の管理ウィザードを使用して、以下の登録済み詳細レコードを追加または更新することができます:
- 登録済み有効成分(原薬)(
registered_active_ingredient__rim
) - 登録済み承認
- 登録済み治験
- 登録済み機器の識別子
- 登録済み添加剤
- 登録済みの適応症
- 登録済みの名称コード (
registered_product_classification__v
) - 登録済み組織 (
registered_site_organiation__v
) - 登録済みパッケージ製品 (
registered_packaged_medicinal_product__v
)(update only) - 登録済みパッケージ
- 登録済みパッケージ特性
- 登録済み製品(
registered_drug_product__rim
) - 登録済み製品特性
- 登録済み規制テキスト
- 登録済み有効期限または条件 (
registered_shelf_life_and_storage__v
) - 登録済み施設コンタクト
- 登録済み施設ロール
登録済み詳細の管理アクションの使用
登録済み詳細の管理アクションについて
規制項目レコードのアクションメニューから、登録済み詳細の管理ウィザードを開始します。登録済み詳細の管理アクションは、Vault の設定によって異なるラベルが表示される場合があります。以下の場合、このアクションにアクセスできないことがあります:
- 規制項目に関連付けられたレジストレーションがない
- 関連するレジストレーションの国フィールドが入力されていない
- 権限セットまたはフィールドレベルのセキュリティに基づいてアクセスが制限されている
ウィザードを実行すると、処理が完了するまで、同じ規制項目レコードからウィザードを開始することはできません。これにより、Vault が重複したレコードを作成してしまわないようにします。有効なバリデーションワークフローの一部である、影響を受けるレジストレーションの詳細を管理することはできません。
登録済み詳細ウィザードの管理の開始
登録済み詳細ウィザードの管理を開始するには:
- 規制項目レコードに進みます。
- 管理者メニューから、登録済み詳細の管理を選択します。同じオブジェクトタイプのレジストレーション、(治験レジストレーションなど)のみを更新することが推奨されます。
- レジストレーション変更詳細ページで、ライフサイクル状態を選択し、必須フィールドすべてに入力します。これで、規制項目レコードの次のライフサイクル状態が定義されます。Vault は、登録済み詳細の管理ウィザードの起動時のみに規制項目レコードのデータに基づいて条件付きエントリアクションを表示して強制します。
- 任意の作業: お使いの Vault が 18R3 リリース以前に作成されたものである場合、選択した関連提出を確認し、必要に応じてサブミッションを追加または削除します。登録済み詳細を更新または追加するには、選択したサブミッションのデータしか使用できません。レジストレーションの詳細を更新するために、サブミッションデータではなくレギュレーション項目データを使用するように Vault が設定されている場合、このオプションは表示されません。
- お使いの Vault が、レジストレーション検証ワークフローを使用するよう設定されている場合、ワークフロー詳細を確認します。お使いの Vault の設定によっては、 レビュータスクを受け取るユーザまたはグループを選択する必要があります。
- 範囲の定義セクションで、チェックボックスを使用して、行いたい変更を選択します。レジストレーションフィールドまたはライフサイクル状態の更新では、レジストレーションレベルのデータの更新、現在の登録済み詳細では既存の登録済み詳細レコードの更新、および新しい詳細の追加では新しい登録済み詳細オブジェクトレコードの作成がそれぞれ可能です。新しい詳細を追加すると、Vault は規制項目の関係に基づいて、対応するデータを持つすべてのタイプを自動選択します。既存の詳細を更新すると、利用可能なレコードタイプを選択することができます。
- 次へをクリックします。
- ウィザードを続行します。表示されるページは、レジストレーション変更詳細ページで選択した内容によって異なります。以下の作業の詳細は、レジストレーション詳細ページ、レジストレーション詳細ページ、または新しい詳細の追加ページをご覧ください。
レジストレーション詳細および登録済み詳細での作業
範囲の定義セクションでレジストレーションフィールドまたはライフサイクル状態の更新を選択した場合、規制項目に関連するすべてのレジストレーションが国ごとにグループ化されたレジストレーション詳細ページが表示されます。既存の登録済み詳細を更新する場合、選択した登録済み詳細タイプごとに 1 つの、登録済み詳細ページが表示されます。各タイプの既存のレコードが国およびレジストレーションごとにグループ化されています。
これらのページのグリッド領域では、以下のことができます:
- 矢印アイコンをクリックして、国を展開して国固有のすべてのレジストレーションを表示し、レジストレーションを展開すると関連する登録済み詳細を表示します。
- ドラッグして、列の幅と行の高さを調整します。
- アクションメニューから列の編集を選択し、グリッドの列を編集します。フィールドの更新後またはフィルター適用後は、列を編集することはできません。
- 編集されたフィールドはグリッドで表示されますが、ウィザードを完了するまで、Vault はフィールドの更新を保存しません。
- いくつかの列にあるフィルタアイコン () を使用して表示された結果をフィルタリングします。フィルタリングは、選択リスト、ライフサイクル状態、およびオブジェクトフィールドで使用できます。他のフィールドタイプでは、フィルタリングはサポートされていません。
- フィルタアイコンをクリックして、次にフィルタをクリアをクリックして、適用されたフィルタをクリアします。
- チェックボックスを使用して、個々のレコードを選択または選択解除します。
- それぞれの国の隣にあるチェックボックスを使用して、その国のすべてのレコードを選択します。
- 各レジストレーションの横にあるチェックボックスを使用して、関連するすべての登録済み詳細を選択または選択解除できます。
- すべてを選択を使用して、すべての国およびレジストレーションを選択します。すべてを選択を適用できるレコードは 1,000 件未満です。必要に応じて、フィルタを利用してグリッド内のレコードの数を減らすことができます。すべてのレコードを選択した後に列を編集すると、Vault は選択したレコードをクリアします。
- フィールドの更新ボタンを使用して、個々のレコードを更新するか、フィールドを一括更新します。フィールドの更新ダイアログから更新できるのは、制御されるフィールドおよびライフサイクル状態フィールドのみです。
新しい詳細の追加
新しい登録済み詳細を追加する場合、新しい詳細の追加ページが表示され、国別にフィルタリングされたグリッドに既存のレジストレーションレコードが表示されます。新規の詳細を追加するには:
- 国を展開して、そのレジストレーションレコードを表示します。
- 任意の作業: いくつかの列にあるフィルタ () アイコンで、グリッド内のレコードをフィルタリングします。フィルタを削除するには、フィルタアイコンをクリックし、フィルタをクリアを再度クリックします。フィルタリングは、選択リスト、ライフサイクル状態、およびオブジェクトフィールドで使用できます。他のフィールドタイプでは、フィルタリングはサポートされていません。
- チェックボックスまたはすべてを選択ボタンを使用して、登録済み詳細を追加するレジストレーションレコードを選択します。一度に追加できるのは、1 つのレジストレーションオブジェクトタイプのみです。
- 新しい詳細の追加をクリックします。
- ダイアログで、Vault はそれぞれに該当する登録済み詳細タイプのレコードを表示します。チェックボックスまたはすべてを選択ボタンを使用して、追加したい登録済み詳細を選択します。新しい詳細を追加する際、関連する登録済み詳細オブジェクトに一致するフィールドが定義されている場合、Vault は新しい登録済み詳細レコードにカスタムフィールドの値をコピーすることもできます。
- 必要に応じて、各登録済み詳細タイプにオブジェクトタイプを選択します。
- 各登録済み詳細タイプにライフサイクル状態を選択します。
- 必須フィールドに入力します。
- OK をクリックします。
ダイアログを閉じると、Vaultはアイコン () の横に、更新された登録の変更について警告を表示します。アイコンにマウスオーバーすると詳細が表示されます。ホバーカードで、関係の表示/修正リンクをクリックすると、ダイアログが開いて選択した内容を更新することができます。新しい詳細のクリアをクリックして、選択したレコードの変更をクリアすることもできます。
登録済み詳細の管理の完了
確認ページで、作成または更新するレコードの詳細を確認し、終了をクリックします。Vault が作成または更新するレコードは、このプロセス全体で変数セットに依存します。新しい詳細を追加する場合や既存の詳細を更新する場合のレコード作成の詳細については、以下をご覧ください。
レジストレーションの検証
お使いの Vault には、変更を確定する前に、指定されたユーザがレジストレーションデータの各更新を確認できるレジストレーション検証ワークフローが含まれている場合があります。これにより、不正確または不完全なデータでレコードが更新されることがなくなります。
検証ワークフローが設定されている場合、ワークフローが完了するまで、Vault はレジストレーションデータを作成または更新しません。お使いの Vault は、検証ワークフローを使用している場合でも、規制項目ライフサイクル状態および関連フィールドを直ちに更新します。詳細は、レジストレーションの検証をご覧ください。
レコードの作成および更新について
フィールドと関係のデフォルト化 (既存の詳細の更新)
ウィザードで更新したフィールドおよび選択したライフサイクル状態の変更に加えて、Vault は、ウィザードを開始した規制項目またはサブミッションに基づいて、更新されたレコードの規制項目フィールドを更新します。
フィールドと関係のデフォルト化 (新規詳細の追加)
規制項目** | 規制項目レコードの詳細 | 結果 |
登録済み製品 | 製品*、 製品バリエーション*、 メーカー、製造施設ロール、施設製品タイプ、リスククラス (デバイスのみ) 、製品情報 URL (デバイスのみ) 、医療機器タイプ (デバイスのみ) 、UDI の使用 (デバイスのみ) |
*製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済み有効成分(原薬) | 有効成分 (原薬)、メーカー、製造施設ロール、施設製品タイプ、成分分類 (デバイスのみ) 、DI の使用 (デバイスのみ)。 |
*製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済み添加剤 | 添加剤、 メーカー、製造施設ロール、施設製品タイプ、 | 製品、治験、または有効成分 (原薬) レジストレーションについて、Vault は、添加剤 がそのレジストレーションの登録済み製品レコードのいずれかの製品および製品バリエーションに関連付けられている場合、または添加剤 がそのレジストレーションの登録済み製品レコードのいずれかの複合製品の一つ以上のコンポーネントと関連付けられている場合、添加剤 レコードを追加します。 *製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済みの適応症 | 適応症、希少疾病の指定、IDMP 適応症フルテキスト、適応症翻訳 | 製品、治験、および有効成分 (原薬) のレジストレーションについて、Vault は、ウィザードで選択したすべてのレコードに登録済み適応症レコードを追加します。 *製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済みパッケージ | パッケージ、パッケージ施設、有効期限、製品*, 製品バリエーション*、完成品の製造元、施設製品タイプ、製造施設ロール、完成品コード、パッケージ UDI-DI (デバイスのみ)、DI 含有 (デバイスのみ) |
*製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済み治験 | 臨床試験、国、施設、UDIの使用 (デバイスのみ) |
治験の治験範囲のある国では、レジストレーションの作成ウィザードを使用してのみ登録済み治験を作成できます。 *製品、有効成分 (原薬)、製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済み製品分類 | 製品または治験レジストレーションについて、Vault は、選択されたレコードが製品および製品バリエーションを持ち、その値がそのレジストレーションの登録済み製品レコードのいずれかの製品および製品バリエーションと一致する場合、または選択されたレコードが製品のみを含み、その値がそのレジストレーションの登録済み製品レコードのいずれかの製品と一致する場合に、製品分類レコードを追加します。 *有効成分 (原薬) または製造施設レジストレーションには適用されません。 | |
登録済み製品特性 | 製品または治験レジストレーションについて、Vault は、選択されたレコードが製品および製品バリエーションを持ち、その値がそのレジストレーションの登録済み製品レコードのいずれかの製品および製品バリエーションと一致する場合、または選択されたレコードが製品のみを含み、その値がそのレジストレーションの登録済み製品レコードのいずれかの製品と一致する場合に、登録済み製品特性レコードを追加します。 *有効成分 (原薬) または製造施設レジストレーションには適用されません。 | |
レジストレーションパッケージ特性 | 特性タイプ、特性値、パッケージ、UDI の使用 | 製品または治験レジストレーションについて、Vault は、選択されたレコードのパーケージ値が、レジストレーションの登録済みパッケージレコードのパッケージ値と一致する場合、登録済みパッケージ特性レコードを追加します。 *有効成分 (原薬) または製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済み有効期限および保存 | パッケージ、有効期限、保存条件、容器、製品*、製品バリエーション*、添加剤、有効成分 (原薬)、UDI の使用 (デバイスのみ) | 製品、治験、または有効成分 (原薬) レジストレーションについて、Vault は、規制項目レコードに基づいて、登録済み有効期限およびストレージレコードを追加します。 *製造施設レジストレーションには適用されません。 |
登録済み施設ロール | 製造施設、施設製品タイプ、施設ロール |
*デバイス製品、治験、または有効成分 (原薬) レジストレーションには適用されません。 |
登録済み施設コンタクト | 製造施設、施設製品タイプ、施設コンタクト、施設コンタクトロール | 製造施設レジストレーションについて、Vault は、選択されたレコードの製造施設値がレジストレーションの値と一致する場合、製造施設コンタクトレコードを追加します。 *製品、治験、または有効成分 (原薬) レジストレーションには適用されません。 |
登録済み施設組織 | 製造施設、施設製品タイプ、組織、組織ロール、製品、UDI の使用 |
*治験または有効成分 (原薬) レジストレーションには適用されません。 |
登録済み承認 | 規制テキスト、製品、製品バリエーション、パッケージ、UDI の使用 | 市販製品、市販製品グループ、施設別市販製品、またはパックサイズの範囲を持つ製品およびパッケージについて、Vault は、選択したレコードの製品バリエーションまたは製品 (製品バリエーションが空白の場合) が、レジストレーションの登録済み製品である場合、登録済み承認レコードを追加します。 |
登録済み規制テキスト | 規制承認、製品、製品バリエーション、パッケージ、UDI の使用 |
市販製品、市販製品グループ、施設別市販製品、またはパックサイズの範囲を持つ製品およびパッケージのレジストレーションについて、Vault は、以下の場合に登録済み規制テキストレコードを追加します: |
カスタムフィールドのコピー
管理者の設定によっては、新しい詳細の追加を選択すると、Vault は規制項目またはサブミッションレコードからカスタムフィールド値を対応する登録済み詳細レコードにコピーすることができます。Vault は、選択リスト、オブジェクト、日付、日時、はい/いいえ、テキスト、数のフィールドタイプのカスタムフィールドのコピーをサポートしています。登録済み詳細の管理ウィザードの登録済み詳細の選択ページに表示された、コピーされたカスタムフィールド値が表示されます。
一括アクションの処理時間とシステムメッセージ
一括作成は非同期的に発生します。これは、特にアクティビティの多い Vault の場合、新規レコードが表示される前に遅延が生じる場合があることを意味します。一括作成を確認したら、Vault は、アクションを他の非同期タスクと同じキューに配置します。お使いの Vault に検証ワークフローが含まれている場合、ウィザードの最後にワークフローが開始されると、通知および CSV が送信されます。変更が完了したら、システムメッセージページに通知が表示され、Vault から CSV ファイルと共にメールが送信されます。
Vault が作成タスクのいずれも完了できない場合、CSV ファイルにエラーの説明が記載されます。これらのエラーに関する既知の理由には以下が含まれます:
- 有効なワークフローにあるレコードが変更されない
- 指定された状態にあるレコードが変更されない
- 別のユーザが同じ変更を行なおうとしています
関連権限
一括作成では、セキュリティプロファイルが、作成しているオブジェクト (登録済み製品など) に作成権限を付与する必要があります。Vault は、プロセスの非同期レコードの作成フェーズで、必要な権限を確認します。使用できない場合でも、アクションを表示することは可能です。管理者がこれらのオブジェクトに設定したフィールドレベルセキュリティは、レコード作成にも影響を与える可能性があります。
ウィザードを開始するソースレコード (イベント、アプリケーションまたは規制項目)、およびデータを取得するウィザードのデータ (規制項目製品など) の読み取り権限も必要です。オブジェクトが動的アクセスコントロールを使用している場合、特定のレコードに対して、少なくとも閲覧者ロールを持っている必要があります。Vault がフィールドレベルセキュリティを使用する場合、Vault がデータを取得するフィールドに対する参照権限が必要です。
* 19R1 のリリース以降に作成される Vault では、医療機器を適切にサポートするために次のオブジェクトにラベルが変更されます。
既存の Vault では、管理者はこれらのオブジェクトを手動で更新することができます。 |
**18R3 リリース以前に作成された Vault は、規制項目オブジェクトではなく、サブミッションオブジェクトを使用している可能性があります。 |