Vault は、ユーザが規制当局から規制項目が承認されたシステムメッセージを受け取った後に、レジストレーションデータの更新、または関連する登録済み詳細レコードの追加または更新を行えるウィザードを提供します。登録済み詳細の管理ウィザード内で、対象となるデータ更新を個別にまたは一括して行うことができるため、対象のレジストレーションレコードにしか変更の影響が及びません。
この機能は RIM Registrations Vault では自動的に有効化されますが、一部の設定を行わないと使用することができません。この記事では、登録済み詳細の管理ウィザードの使用に必要な設定について説明します。
Note: この機能は、RIM Registrations Vault でのみ使用できます。
設定
18R3 のリリース以降に作成されたすべての Vault は、登録済み詳細管理ウィザードで規制項目データをソースとして使用する設定が、管理者 > 設定 > アプリケーション設定ページで有効化されています。この設定により、Vault は、サブミッションレコードからではなく、規制項目レコードからデータを取り込んでレジストレーションデータを作成することができます。お使いの Vault でこの設定が有効になっていない場合は、有効にして、可能であれば規制項目を使用するビジネスプロセスを更新することが推奨されます。
Note:: Vault は、オブジェクトタイプマッピング、医療機器の登録済み詳細オブジェクト、レジストレーション検証ワークフローをサポートするために、規制項目オブジェクトを登録済み詳細管理ウィザードのデータソースとして使用する必要があります。
設定の概要
この機能を完全に設定するには、以下の手順が必要です:
- 登録済み製品、登録済みパッケージ、登録済み製品特性など、お使いの Vault に、レジストレーションオブジェクト、規制項目オブジェクト、および各登録済み詳細オブジェクトの有効なオブジェクトライフサイクルがあることを確認します。これらのオブジェクトのいずれかにライフサイクルがない場合は、ライフサイクルを作成する必要があります。
- Vault の規制項目ライフサイクルの少なくとも 1 つの状態に、登録済み詳細管理ユーザアクションを設定します。
- 各登録済み詳細オブジェクトのオブジェクトページレイアウトを更新し、ウィザードに表示させたいフィールドを定義します。この手順の詳細は、以下をご覧ください。
- まだ定義されていない場合は、規制項目* オブジェクトのページレイアウトを更新して、関連オブジェクト: 規制項目パッケージのセクションを追加します。
- レジストレーションオブジェクトのページレイアウトを更新して、関連オブジェクト: 登録済み製品のセクションを追加し、関連オブジェクト: 登録済み製品バリエーションセクションを削除します。
上記の手順を完了した後、レコード作成の失敗を防ぐために、登録済み有効期限および保存オブジェクトの制限を確認することが推奨されます。デバイスオブジェクトタイプで、有効期限フィールドに進み、基準 VQL フィールドが有効期限オブジェクトのパッケージ化デバイス製品オブジェクトタイプの正しい名前を参照していることを確認します。オブジェクトタイプ名に再ラベル付けしていない限り、基準 VQLフィールドは以下のように設定されているはずです: object_type__vr.name__v = 'Packaged Device Product' AND ( id IN (SELECT id FROM product_shelf_life_and_storage__vr WHERE product__v = {{this.product__v}}) )
.
制限されたオブジェクトフィールド
デフォルトでは、ユーザは登録済み詳細管理ウィザードで以下のフィールドを更新できません。フィールドの更新可能性は設定により変更することができます。これらのフィールドを使用するエントリ条件を定義しないでください。
オブジェクト | フィールド |
---|---|
レジストレーション | 有効成分 (原薬) アプリケーション 臨床試験 (入力されている場合) 国 製造施設 製品 製品バリエーション (入力されている場合) 規制項目 施設製品タイプ |
登録済み有効成分 (原薬) | 有効成分 (原薬) アプリケーション 製造所 製造施設ロール レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 施設製品タイプ |
登録済み製品 | アプリケーション 製造所 製造施設ロール 製品 製品情報 URL 製品バリエーション レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) リスク分類 施設製品タイプ |
登録済みパッケージ | アプリケーション DI 含有 完成品 最終製品コード 最終製品の製造所 完成品バリエーション 製造施設 パッケージ パッケージ施設 パッケージ UDI-DI レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 有効期限 施設製品タイプ |
登録済み添加剤 | アプリケーション 添加剤 製造所 製造施設ロール レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 施設製品タイプ |
登録済み治験 | アプリケーション レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 施設 治験 |
登録済みの適応症 | アプリケーション フルテキスト翻訳 IDMP 適応症フルテキスト 適応症 希少疾病の指定 レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) |
登録済み製品分類 | 分類 製品 製品バリエーション レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) |
登録済み製品特性 | 特性タイプ 特性値 製品 製品バリエーション レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) |
レジストレーションパッケージ特性 | 特性タイプ 特性値 パッケージ レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) |
登録済みパッケージ化 Medicinal Product | パッケージ レジストレーション レギュレーション項目 |
登録済み有効期限および保存 | 有効成分 (原薬) 容器 添加剤 パッケージ 製品 製品バリエーション 有効期限 保存条件 |
登録済み施設ロール | 製造施設 レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 施設製品タイプ 施設ロール |
登録済み施設コンタクト | コンタクト コンタクトロール 製造施設 レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 施設製品タイプ |
登録済み施設組織 | 製造施設 組織 組織ロール レジストレーション 規制項目 (ウィザードによって入力されます) 施設製品タイプ |
登録済み規制テキスト | パッケージ 製品 製品バリエーション 規制テキスト |
登録済み承認 | 製品 製品バリエーション 規制承認 |
一致するカスタムフィールドの設定
ユーザが新しい詳細の追加を選択すると、Vault は規制項目またはサブミッションレコードからカスタムフィールド値を対応する登録済み詳細レコードにコピーすることができます。Vault は、次のフィールドタイプの一致するカスタムフィールドのコピーをサポートします: 選択リスト、オブジェクト、日付、日時、はい/いいえ、テキスト、および数。Vault は、ドキュメントフィールドタイプに一致するカスタムフィールドのコピーをサポートしません。
登録済み詳細オブジェクトの一致するカスタムフィールドにはエントリ条件を設定しないでください。これらのオブジェクトのいずれかでオブジェクトタイプを有効にしている場合は、すべてのオブジェクトタイプの一致するカスタム項目を設定します。これらのフィールドは、いずれのオブジェクトタイプに必須ではないようにします。
登録済み詳細管理ウィザードで規制項目データをソースとして使用するウィザード設定が有効になっている場合、Vault は規制項目レコードからカスタムフィールド値をコピーします。この設定が有効になっていない場合、Vault はサブミッションレコードからカスタムフィールド値をコピーします。
オブジェクトタイプのマッピングについて
Vault は、オブジェクトタイプマッピングを使用して、ウィザードで選択されたレジストレーションレコードのオブジェクトタイプに応じて、どのオブジェクトタイプを使用するかを決定します。これは、医薬品、医療機器製品、およびパッケージ詳細の組み合わせを持つレジストレーションの場合に特に重要です。
これを行うために、ウィザードは、作成した有効なオブジェクトタイプマッピングレコードをチェックし、そのマッピングデータに基づいて、オブジェクトタイプを選択します。有効なレコードがない場合、ウィザードは、ソースとターゲットのオブジェクトタイプの名前 (例: device_intended_use__v
) を比較して、ターゲットオブジェクトタイプを自動的に選択します。名前の値が一致しない場合、Vault はターゲットオブジェクトタイプを選択するようユーザに促します。
オブジェクトタイプマッピングオブジェクトについて
オブジェクトタイプマッピングオブジェクトは、医薬品と医療機器の両製品に登録済み詳細を手動で管理したい顧客を支援するものです。詳細およびマッピングのサンプルセットについては、レジストレーションのオブジェクトタイプマッピングの設定をご覧ください。
レジストレーション検証の設定
管理された登録済み詳細プロセスの一部として、検証ワークフローを設定することができます。この機能が有効化されていると、Vault が影響を受けるレコードに変更を確定する前に、ユーザは、レジストレーションと登録済み詳細に対する更新を検証するためのワークフロータスクを完了する必要があります。詳細は、レジストレーション検証の設定をご覧ください。
*18R3 リリース以前に作成された Vault は、規制項目オブジェクトではなく、サブミッションオブジェクトを使用している可能性があります。 |