保健機関にサブミッションを送信することはサブミッションパブリッシングプロセスの最終ステップです。Vault は、FDA 電子サブミッションゲートウェイ (ESG) および EU EMA 電子サブミッション (ESUB) ゲートウェイと統合されており、サブミッションレコードから直接関連する保健機関にパブリッシュおよびサブミッションを行うことができます。

保健機関に直接サブミッションを送信できるようにするには、最初に管理者がゲートウェイプロファイルを設定して Vault AS2 URL を管理者から受け取り、FDA で AS2 アカウントを作成します。そうすることで保健機関が正常に電子提出を受信できるようになります。AS2 アカウントの作成について詳しくは、FDA のウェブサイトまたはEMA のウェブサイトをご覧ください。

ゲートウェイインテグレーションの仕組み

ゲートウェイインテグレーションにより、ドキュメントやサブミッションを Vault からダウンロードしなくても、ESG または ESUB へのサブミッションの計画、作成、発行および送信ができるようになります。

ゲートウェイインテグレーションは Vault がサブミッションを送信する前に必要な情報を検証し、送信のステータス詳細を提供できるようにします。さらに、Vault は確認と呼ばれる ESG または ESUB からの回答を添付書類としてサブミッションレコードに追加し、Vault 内で 保健機関 からの確認を追跡および管理できるようにします。

FDA 電子サブミッションゲートウェイについて

ESG は FDA によって提供されており、規制当局への電子提出の送信が可能になります。規制当局の確認を受けるためのコンテンツの安全な提出が可能になり、FDA に電子的に情報を送信するための主要受信ポイントになります。組織は、ESG から、米国のサブミッションおよびカナダのサブミッションを行うことができます。

EMA 電子サブミッションゲートウェイについて

ESUB ゲートウェイは、EMA によって提供されており、eCTD 中央管理手順のサブミッションをサポートして規制当局への提出を行うことができます。規制当局の確認を受けるためのコンテンツの安全な提出が可能になり、EMA に電子的に eCTD を送信するための主要受信ポイントになります。

XML 配信ファイルの作成

EMA に転送するためにサブミッションを送信する前に、Vault 以外でXML 配信ファイルを作成し、サブミッションレコードの添付書類として追加する必要があります。XML 配信ファイルの作成について詳しくは、EMA からの詳細をご覧ください。

Vault 内では、123_delivery.xml のように、ファイル名に「delivery」を含める必要があります。サブミッションに要件を満たす添付書類が複数ある場合、Vault は最新の添付書類を使用します。

ゲートウェイにサブミッションを送信する

EMA または FDA ゲートウェイに送信するには:

  1. アプリケーションタブから個別のサブミッションレコードに進みます。
  2. レコードのアクションメニューで、ゲートウェイサブミッションを選択します。これは Vault の設定によって異なります。
  3. ゲートウェイサブミッション確認ダイアログで、サブミッション情報を確認します。Vault が FDA への米国およびカナダのサブミッションEMA への EU サブミッションをバリデーションする方法については、以下の詳細をご覧ください。
  4. 提出をクリックします。

ゲートウェイにサブミッションを再送信する

技術的却下を受けた場合、ドシエ詳細を訂正のためにリセットして、規制当局に再提出できるようにします。管理者によって構成された場合、Vaultは送信成功状態のドシエ詳細レコードに再送信準備アクションを提供します。

再提出のための提出物を準備する:

  1. 提出の関連するドシエ詳細レコードに移動します。
  2. レコードのアクションメニューで、再送信準備を選択します。これは Vault の設定によって異なります。
  3. Vaultは、実行するアクションを確認します。続行する場合は、はいをクリックします。

Vault がリクエストの処理を開始し、完了するとドシエ詳細の更新に成功バナーが表示されます。

米国およびカナダのサブミッションのバリデーション

米国またはカナダのサブミッションにゲートウェイへの送信アクションを開始すると、Vault は、転送のために送信する前に、以下のバリデーションを行います:

  • アプリケーション番号
  • サブミッション番号
  • センター
  • ファイル数
  • サブミッションの合計サイズ
  • 重要度ごとのバリデーション結果エラー数

ゲートウェイ確認ダイアログは ESG にサブミッションを送信するためのキュー処理の前に確認する必須のサブミッション情報の概要を提供します。米国における FDA へのサブミッションでは、ダイアログに重大度ごとのバリデーションの数が含められます。カナダの規制当局へのサブミッションの場合、ダイアログに重大度ごとのバリデーションの数が含められ、以下のカテゴリにグループ化されます: バリデーションエラーバリデーション警告情報のバリデーション、およびその他のバリデーションエラー

サブミッションのコンテンツプランに重大度フィールドがに設定されているバリデーションエラーが含まれる場合、ユーザに警告が送信され、続行するかどうかの確認が必要になります。

EU サブミッションのバリデーション

eCTD 中央管理手続きにゲートウェイサブミッションアクションを開始すると、Vault は転送のために送信する前に、以下をバリデーションします:

  • アプリケーション番号
  • サブミッション番号
  • ファイル数
  • サブミッションの合計サイズ
  • XML 配信ファイル
  • 申請者
  • 手続き追跡番号
  • XML 提出 ID
  • 重要度ごとのバリデーション結果エラー数

EMA への EU サブミッションのゲートウェイ確認ダイアログには、重大度ごとのバリデーションの数が含められます。ダイアログは ESUB にサブミッションを送信するためのキュー処理の前に確認する必須のサブミッション情報の概要を提供します。サブミッションのコンテンツプランに重大度フィールドがエラーにフィールド設定されている検証エラーが含まれる場合、ユーザに警告が送信され、続行するかどうかの確認が必要になります。

FDA Acknowledgment 回答

サブミッションを FDA ESG に送信すると、Vault は確認として回答を受け取り、それらを添付書類としてサブミッションレコードに追加します。VVaultは、提出レコードのパブリッシュ済みコンテンツ所有者フィールドにリストされているユーザにも通知します。それぞれの Acknowledgment には受信の日時と送信 ID を示す接頭辞がつきます。例えば、2017-11-25 18:12:23 ci1433968485346.681040@fdsul08646_te2.txt

処理中に問題が発生した場合は FDA から複数の確認が届くこともあります。確認の内容によっては、FDA または Veeva サポートに問い合わせることをお勧めします。

FDA ESG はサブミッションが送信されたアカウントに 3 つの異なる確認を送ります:

Acknowledgment 1

FDA がサブミッションを受信すると、有効な証明書によって署名されていることを ESG が検証します。書名のバリデーションが完了すると、FDA はメッセージデリバリ通知 (MDN) をユーザに送信します。これは最初の Acknowledgment で、サブミッションが届いたことを確認します。

最初の Acknowledgment にはメッセージ ID とサブミッションが受信された日時を示すスタンプが含まれます。メッセージ ID は各サブミッションを一意に特定し、サブミッションを追跡してセンターの Acknowledgment と関連付けるために使用できます。

Acknowledgment 2

署名のバリデーションが成功すると、サブミッションのパッケージ化が解除され、元の構造が復元されます。パッケージ化の解除が完了すると、ESG は確認 2 (Ack2) を生成し、送信します。Ack2 にはタイムスタンプおよび ESG がサブミッションの追跡に使用するコア ID も含まれます。パッケージ化を正常に解除できなかった場合、Ack2 にはエラーが入ります。ESG は正常にパッケージ化が解除されたサブミッションのみを処理します。

確認 3

場合によっては、センターがバリデーション結果とともに確認 3 (Ack3) を生成し、送信することもあります。Ack3 はサブミッションが正常に処理されたかどうかを通知します。Ack3 にはサブミッションが正常に処理されなかった理由を示す技術的却下通知が含まれる場合もあります。

EMA Acknowledgment 回答

サブミッションを EMA EUB ゲートウェイに送信すると、Vault は確認として回答を受け取り、それらを添付書類としてサブミッションレコードに追加します。それぞれの回答には受信の日時と送信 ID を示す接頭辞がつきます。例:2017-11-25 18:12:23 ci1433968485346.681040@fdsul08646_te2.txt

EMA ESUB ゲートウェイはサブミッションが送信されたアカウントに 2 つの異なる回答を送ります:

メッセージ配信通知 (MDN)

EMA がサブミッションを受信すると、有効な証明書によって署名されていることを ESUB がバリデーションします。書名のバリデーションが完了すると、FDA はメッセージデリバリ通知 (MDN) を、提出レコードのパブリッシュ済みコンテンツ所有者フィールドにリストされているユーザに送信します。これにより、サブミッションが配信されたことを確認できますが、EMA が有効なサブミッション受信したことを確認するものではありません。

MDN ファイル名では、日付および時刻の後に、「ema_atch」という接頭辞が付けられます。例えば、ema_atch_2019-09-13T13-33-53.523Z などです。

確認

サブミッションの配信後、EMA は技術的適合性を確認します。確認通知では、現在の eCTD サブミッションのバリデーション基準に基づき、サブミッションの合格または不合格を確認します。

サブミッションが適合している場合、確認通知により EMA の確認システムにインポートされたことが確認されます。不合格の場合は、XML でエラーの説明を確認し、サブミッションを再送信する前に適切な変更を行うことができます。誤ったファイル名を使用した場合にも、失敗の確認通知を受け取る可能性があります。

システムメッセージ

サブミッションを ESG に送信すると、メール通知と Vault 通知が届きます。成功の通知にも失敗の通知にも Vault 内のサブミッションへのリンクが含まれます。