RIM Submissions Archive を使用すると、組織の記録として、また後で確認できるように最終版のサブミッションドシエをインポートすることができます。この記事では、ユーザが Vault にサブミッションをインポートするために必要な設定について説明します。

Submissions Archive ドキュメントフィールドの設定

ユーザがサブミッションをインポートできるようにするには、以下の作業を完了する必要があります:

  • アプリケーション (applications__v) ドキュメントフィールドを Submissions Archive ドキュメントタイプに関連づけます。
  • 以下のドキュメントフィールドを Submissions Archive > コンテンツドキュメントタイプに関連付けます:
    • サブミッション (submissions__v)
    • アーカイブセクション (archive_sections__v)
    • Submissions Archive ドキュメントセクション(submissions_archive_document_section__v)
  • 任意の作業: Vault の既存の Submissions Archive コンテンツで Submissions Archive ドキュメントセクションのフィールドを入力するには、Veeva サポートにお問い合わせください。

ユーザがサブミッションドシエをインポートすると、Vault は自動的にこれらのドキュメントフィールドを入力します。動的アクセスコントロールを設定して、サブミッションコンテンツについてのよりきめ細かいルールを定義することができます。例えば、関連セクションをグループ化する、財務という名前のカスタムフィールドを設定して、Submissions Archiveドキュメントタイプのグループ化するフィールドに参照関係を作成することができます。次に現在の動的アクセスコントロールルールを移行して、新規ドキュメント参照関係フィールドを利用することができます。

オブジェクト設定

Vault のオブジェクトを設定することで、いくつかのサブミッションインポートオプションを有効化することができます:

  • サブミッションオブジェクトの添付書類を有効化して、Vault がサブミッションレコードにインポート結果を追加できるようにします。これにより、ユーザはより簡単にインポート結果にアクセスできるようになります。
  • ドシエ詳細ルックアップフィールドおよびドシエステータスフィールドをすべてのサブミッションオブジェクトタイプおよびページレイアウトに追加します。これにより、ユーザがサブミッションをインポートまたは再インポートする際に、Vault が作成または更新する関連ドシエ詳細レコードにアクセスできるようになります。

重複コンテンツの検出

重複コンテンツの検出を有効化して、Vault が重複ドキュメントを作成するのではなく、MD5 チェックサム値に基づいて既存の Submissions Archive ドキュメントを再利用するようにします。このオプションをすべての RIM Vault で有効化することが推奨されます。

シーケンス ID の自動生成

管理者 > 設定 > アプリケーション設定ページのシーケンス ID 作成の自動化チェックボックスを有効化し、ユーザが新規のサブミッション レコードを作成する際に、Vault がシーケンス ID (xml_submission_id__v)自動計算し、割り当てるようにします。

サブミッションインポート設定

いくつかのサブミッションインポート設定は、管理者 > 設定 > アプリケーション設定ページから有効または無効にすることができます。

参照されていないファイルのインポート

ヨーロッパの作業中のドキュメントやスイスのサブミッションのカバーレターなど、eCTD XML で参照されていないファイルをユーザがアップロードできるようにすることができます。eCTD XML で参照されていないファイルのインポートチェックボックスを選択すると、参照されていないファイルのサブミッションインポートができるようになります。

一括サブミッションインポート

サブミッションレコードのリストから、ユーザが一括アクションを開始して複数のサブミッションに単一のドシエをインポートできます。一括アクションでサブミッションドシエのインポートを有効化するチェックボックスを選択すると、Vault で一括サブミッションインポートができるようになります。

サブミッションのインポートでメタデータのマッピングを無効化する

デフォルトでは、XML に属性情報を持つ要素が含まれる場合にユーザが eCTD サブミッションをインポートすると、Vault はメタデータのマッピング手順を含めます。インポート処理からこの手順を外すことを選択できます。メタデータマッピングを無効化するには、サブミッションのインポート時に eCTD メタデータのマッピングを表示するチェックボックスのチェックを外します。

Submissions Archive ビューアタブでサブミッションベースのフィルタが有効化されている場合、このチェックボックスは表示されません。

無効な XML を含むサブミッションインポートの有効化

デフォルトでは、Vault はユーザが Vault UI から無効な XML を持つサブミッションのインポートができないようにしています。無効な XML を含むサブミッションをインポートできるようにするには、,無効な XML でのインポートを許可チェックボックスを設定します。サブミッションの XML が無効の場合、Vault は警告を表示しますが、サブミッションインポートはブロックしません。

サブミッションレベル ZIP インポートの有効化

デフォルトでは、Vault はユーザがサブミッションフォルダ内にある ZIP ファイルをインポートできないようにしています。サブミッションレベルで Zip インポートを処理チェックボックスが設定されると、Vault は、ファイルコンテンツがアプリケーションのサブミッションレベルで作成されたかのように、すべてのZIPファイルのアップロードを処理し、ZIP のルートにあるファイルは、サブミッションの添付書類となります。添付書類が有効ではない場合、Vault はファイルを Submission Archive ビューアのルートに配置します。

Submissions Archive ビューア設定

Submissions Archive ビューアのいくつかの設定は、管理者 > 設定 > アプリケーション設定ページから有効または無効にすることができます。

通信文書

ユーザは、サブミッションに関連付けられた通信文書を Submissions Archive ビューアで、表示することができます。詳しい手順は、Submissions Archive での通信文書の有効化をご覧ください。

サブミッションジョインフィルタ

マッピングされたメタデータではなく、サブッションの関連レコードに基づいて Submissions Archive のビューアのサブミッションをユーザがフィルタリングできるようにするオプションを有効にできます。詳しい手順は、Submissions Archive におけるサブミッションジョインフィルタの有効化をご覧ください。

空欄の表示

ビューアで空欄の特定を有効化チェックボックスを設定すると、Vault はサブミッションにドキュメントが含まれていないセクションをビューアで視覚的に表示するスタイルを計算し、適用することができます。一度有効化されると、この設定を無効化することはできません。有効化すると Vault は次のことを行います:

  • Vault がバインダーセクションの内容を継続的に評価するよう、標準ドキュメントおよびオブジェクトフィールドを使用します。
  • Submissions Archive 空欄セクションインジケータージョブを直ちに有効化し、スケジューリングしてキューに配置することにより、すべての既存のインポート内容を計算します。追加設定およびジョブ動作に関する特記事項については、Submissions Archive 空欄セクションインジケーターをご覧ください。

サブミッション再インポートの設定

例えば、リーフオペレーションが不適切な場合やドシエを確定する前にファイルを置き換える必要がある場合など、ユーザが以前にインポートされたサブミッションドシエを置き換える必要が生じる場合があります。以下の手順を完了すると、ユーザがワンステップで以前のドシエを削除して新しいドシエをインポートできるようになります:

  1. 管理者 > コンテンツ設定 > オブジェクト > サブミッション > アクションに進み、再インポートアクションを有効に設定します。
  2. サブミッションオブジェクトのすべてのオブジェクトタイプに再インポートアクションを追加します。
  3. カスタム権限セットを更新して再インポートオブジェクトアクション権限を含めます。
  4. 任意の作業: サブミッションライフサイクル状態のアトミックセキュリティを設定して、ユーザが再インポートアクションにアクセスできる状態を定義します。

Vault File Manager によるサブミッションインポートの設定

ユーザが Vault File Manager for Windows™ を使用してサブミッションコンテンツをインポートできるように Vault を設定することができます。詳しい手順は、Vault File Manager によるサブミッションインポートの設定をご覧ください。

Submissions Archive ジョブの設定

RIM Submissions Archive には、Vault でのサブミッションドキュメントの管理に役立ついくつかのジョブがあります。管理者 > ジョブ > ジョブ定義に進み、これらのジョブを有効化してスケジュールします。

所有者不明のサブミッションを自動削除

サブミッションドキュメントは、ユーザが サブミッションアーカイブ 書類の一部として資料をインポートした後にサブミッション構造を削除した場合、「所有者不明」になることがあります。Vault は、毎日のバッチジョブとして、このようなドキュメントを自動で削除して、ユーザがそれらのドキュメントを参照しないようにすることができます。自動削除は、Submissions Archive 所有者不明ファイルの削除 標準ジョブを有効にすることによって有効化できます。

Submissions Archive の調和

RIM Submissions Archive にはリーフサイクルオペレーションを修正するための Submission Archive ハーモナイゼーションジョブが含まれます。このジョブをスケジュールして、サブミッションの参照に問題が発生した場合に Vault がインスタンスを修正できるようにします。

スケジュールされた日次ジョブに加えて、別の種類の Submission Archive のハーモナイゼーションジョブが、サブミッションのインポート、削除、または再インポートの終了時に、キューが空である場合に自動的に実行されます。このジョブインスタンスは、Vault が一括インポートを非同期で処理する際に作成する eCTD サブミッションプレースホルダーファイルを修正します。

Submissions Archive 空欄セクションインジケーター

ジョブの仕組み

関連する Submissions Archive アプリケーションが有効化されると、Vault は Submissions Archive 空欄セクションインジケータージョブを直ちに有効化し、スケジューリングしてキューに配置することにより、すべての既存のインポート内容を計算します。また、設定を有効化すると、標準ドキュメントおよびオブジェクトフィールドも使用します:

  • 空欄状態 (is_empty__v) 提出メタデータオブジェクトフィールドがはいに設定されると、関連サブミッションセクションにドキュメントが含まれていないことが表示され、Vault はセクションが空欄であることを示すスタイリングを適用します。
  • 空欄セクションインジケータ更新保留 (esi_update_pending__v) ドキュメントフィールドは、 Submissions Archive > 構造 (structure__v) ドキュメントサブタイプ内にあります。はいに設定されると、ユーザは現在のビューが計算中であるという警告メッセージを受け取ります。実行が終了すると、ジョブは値をいいえに更新します。

以降の計算 (ジョブの実行) は、Vault Java SDK レコードトリガーを介して処理されます:

  • サブミッションがインポートまたは削除された場合に Submissions Archive から
  • Submissions Publishing 内のオンデマンドまたは連続パブリッシングイベントで、ノードが作成、更新、または削除された場合。Submissions Publishing による変更には、US グループサブミッションのパブリッシングが無効に設定され、システムが US グループサブミッションを各ターゲットアプリケーションに複製する場合も含まれます。

ジョブのスケジューリング

サブミッションビューアへの変更は、他のシステムジョブおよびアクション (Submissions Archive ハーモナイゼーションジョブなど)によって処理されるため、Submissions Archive 空欄セクションインジケータージョブはトリガーイベントの 5 分後に実行され、前のジョブの完了を許可するようスケジュールされます。

RIM アクションのアトミックセキュリティの設定

アトミックセキュリティを使用すると、レコードの状態およびユーザの割り当てられたロールに基づいてオブジェクトライフサイクル内で RIM 標準アクションを保護することができます。アトミックセキュリティは Submissions Archive Vault のほとんどのアクションに使用できます。しかし、サブミッションオブジェクトの特定のアクションは以下の条件を満たす場合にのみ使用できます:

  • Submissions Archive ステータスおよび書類ステータスフィールドが空白または Null の場合、インポートアクションが使用できます。
  • Submissions Archive ステータスおよび書類ステータスフィールドの値がインポート待機中またはインポート進行中の場合、インポートの取り消しアクションが使用できます。
  • Submissions Archive ステータスおよび書類ステータスフィールドの値がインポート成功の場合、サブミッションの削除アクションが使用できます。
  • Submissions Archive ステータスおよび書類ステータスフィールドの値が削除待機中または削除進行中の場合、削除の取り消しアクションが使用できます。

Vault は監査証跡のすべての Submissions Archive アクションを記録します。